DAC-207 SOME SATANIC TOUR VOL.5 2CD

DAC-207 SOME SATANIC TOUR VOL.5 2CD

販売価格: 5,000yen(税込)

在庫あり
数量:

商品詳細

前回リリースの69年ボストンに続き、今回も69年USツアーのレア音源をカップリング収録です。DISC1は11月27日のニューヨークMSG公演でよく知られた内容ですが、今回の音源は「BROADWAY」(DAC-092)で有名な高音質AUD音源と本69年シリーズのVOL.3でCDリリースされたモノラルのSB音源とのマトリックス・ソースの初のCD化です。SB音源の方は客席側のノイズ・マイクの音量が低くやや臨場感に欠けるバランス、対する「BROADWAY」音源の方はPAからの演奏を大きく拾いながらも、客席のリアクションまで鮮明に捉えた好録音。これらの2ソースをシンクロ・ミックスさせることで、これまでに未体験の新たな音空間が生まれています。2台のギターが左右に綺麗に分かれたようなSB音源ではありませんが、両ソースに新たなリマスターを施しまとめ上げたのは、あの69年ライヴァー〜のステレオ・バージョンを作り上げた人物で最新のシンクロ技術とリマスタリングのセンスの良さが光る一品。MSG69初日のフィルム・シューティング、そしてライブ・レコーディングのバンドの緊張感をこれまでで一番の高音質で忠実に再現しています。アイム・フリーで一瞬シンクロがズレてテイラーのフレーズがツインリードに聴こえる箇所もありますが、まぁこれはご愛嬌。

DISC2にはやはり69年の冬のUSツアー以前に7月にロンドンのハイド・パークで行なわれたフリーコンサートの音源のステレオ・リミックス音源を収録。前年のBBCロックンロール・サーカスに倣ったのか(エンジニアのグリン・ジョンズによって音楽部分は3トラック収録された。)、8トラックのモービル・レコーディング・ユニットによってマルチトラック収録されました。当時所属のデッカ・レコードにはこのような録音中継車のシステムが無かったことから、デッカのライバル社であったパイ・レコードのモービル・ユニットが使用されました。このミック・テイラー初参加のハイド・パーク公演はフィルム収録され、その映像は当時英グラナダTVからオンエアされこれまでも何度もビデオ・ソフト化やDVD発売されてきたコンテンツです。最新のブルーレイ化の際に長年倉庫に眠っていたこの8トラックのマルチ・テープが初めてステレオ・リミックスされ、サントラ部分に使用されたのですが、PAL仕様のフィルムをNTSCフォーマットでテレシネした事による制作ミスで、実際のパフォーマンスよりおよそ半音ほど遅いスピードでマスタリングされてしまい事前に予告編を見た人物から指摘があり、再度正しい速度でテレシネをやり直すという作業を行わず、出来上がったマスターの音声部分を電気的に半音上げて違和感を緩和するという方法でレストアしたバージョンが発売されたのですが、音程は合っていてもテンポが半音分遅いという奇妙な状態でのリリースであり、その後それらの不備が正されることもありませんでした。本作ではそのような不幸な道(笑)を辿ったハイド・パークのステレオ・リミックス音源を今回初めて正確な音程、実際の演奏時のテンポにて収録させました。

DISC2の後半部分はこれまた貴重なBBCのTVプログラム「TOP OF THE POPS」出演時の貴重な音源が集められています。ラジオでの出演記録同様にBBC-TVにおいてはオンエア後、アーカイブ保存されず廃棄処分になってしまった映像が数多く、ラストの71年出演分の2曲(エアチェックソースだが既発より格段アップグレード)や67年の出演分ではTk-11と同日収録のRUBY TUESDAYも消去されてしまっています。音源自体が初登場のものや司会者とのやり取りが収められたテイクも多く、資料的にも優れていると言えるでしょう。4テイク収められた「HONKY TONK WOMEN」もよく聴くとボーカルのテイクが異なっていたり、オケの尺が違っていたりと本曲のプロモーションにどれだけ手間がかけられていたかを知る鍵となるでしょう。本作は1969年を代表する高音質パフォーマンスと、その前後の年代のTVアーカイブ音源の集大成とも言える内容となっています。